アナログ方式の規格と特徴その④

いつもお世話になっております。

防犯・監視カメラは「疲れない」「眠らない」「見逃さない」「忘れない」

株式会社 日名技研工業 セキュリティ事業部です。

今回は、アナログ方式の規格と特徴の第4回目です。

今回は、前3回の総括を行ってまいります。

(第一回目はこちら→https://hina-gk.co.jp/?p=589

(第二回目はこちら→https://hina-gk.co.jp/?p=612

(第三回目はこちら→https://hina-gk.co.jp/?p=625

 

アナログ方式

まず、アナログ(CVBS)のメリットは、既存ケーブルを利用したリプレース(更新)時に問題が生じる

可能性が少ない等ありますが、高画質化が標準的となってきた現在では、画質の低さは大きなデメリット

となります。今後、機材の減少等を考えると機器一式を新規で揃える場合にアナログ(CVBS)は選択肢

に入らないと思います。

HD-SDI方式

HD-SDIのメリットは、高画質にあります。伝送時にアナログ変換しない為、他のアナログ変換を行う

規格と比べて粗さが無く、良質な映像表示が可能です。デメリットとしては、配線可能距離が短いと

言うところです。新設する場合、配線距離が80m以内である、もしくは、出来るだけ高画質で撮影を

したい場合には最有力候補になると思います。

 

EX-SDI方式

EX-SDIのメリットは、HD-SDIと遜色のない高画質撮影でありながら、HD-SDIと比較して2~3倍配線

距離が伸びるというところです。デメリットは、EX-SDIはまだまだラインナップが少なく、選択の幅が

ないという点です。配線距離に難がある場合で、出来るだけ高画質撮影を行いたい場合にEX-SDIは良い

選択肢だと思います。

AHD方式

AHDのメリットは、アナログカメラの配線ケーブルをそのまま用いて、防犯カメラの映像を手軽にフル

HD画質化することができることを売りとした規格で、コストを抑えたリプレースや導入が可能。また、

ラインナップが豊富で幅広い選択肢があります。コスト面でもアナログカメラとほとんど変わらずにロー

コスト導入することができます。デメリットは、配線距離が長くなるとまれにノイジーな映像になること

があります。既設アナログ防犯カメラのリプレースを始め、新規で出来るだけコストを抑えてフルHD

画質で撮影したい場合にお奨めです。

HD-TVI方式

HD-TVIのメリットは、AHD2.0と同様、アナログカメラの配線ケーブルをそのまま用いて防犯カメラの

映像を手軽フルにHD画質化することができる規格です。画質面ではAHD2.0と比較するとざらつきが少な

なる分、HD-TVIにアドバンテージがあります。デメリットは、AHDと同様に伝送時に他の機器との

干渉や配線距離が長くなるとノイズが出てしまうことがあります。また、コスト面ではAHDと比べると

若干割高になるのと、ラインナップが少なく選択の幅がない点です。画質面、コスト面でも、やや中途

半端な位置にあると思います。

HD-CVI方式

HDCVIのメリットは、AHD、HD-TVI同様、アナログカメラの配線ケーブルをそのまま用いて防犯カメラ

の映像を手軽にフルHD画質化することができます。画質に関してはAHD、HD-TVIよりも良好で、アナ

ログ伝送を行う規格の中では最も画質が良く、コストもAHDに次いで低コストところにあります。

デメリットは、AHDやHD-TVIに比べると配線可能距離が若干短くなるところと、ラインナップ数が極端

に少ないところです。画質を重視しながらもコストを抑えたい場合に大変お奨めです。

ネットワーク・IPカメラ方式

ネットワーク・IPカメラ最大のメリットは、拡張性です。ネットワーク・IPカメラはHUBを設けること

で、配線をLANケーブル1本で済ますことができ、配線を簡素化できることができます。さらに増設時に

もその恩恵を受けることができます。また、高度なソフトウェアと組み合わせることで、より的確な検知

録画を行ったり、付加機能も多く、様々なメリットがあります。デメリットは、コストが高めな点と、

ネットワークに関しては、設計や運用に大きな手間がかかる。トラブルが発生した場合、ネットワーク

構築に精通した者でなければ、トラブル箇所を特定し、修復することが困難という点です。大規模施設へ

防犯カメラを導入する場合は、アドバンテージが非常に高いと言えます。

以上、全4回にわたって、既存防犯カメラ規格それぞれの特徴をご説明してまいりました。

防犯カメラ、監視カメラは、日進月歩で、これからも益々進化していくであろうと思います。

導入には、ユーザー様の使用用途・環境・そしてコストの面から総合的に判断し、その場その時に合った

最適な機器をお選びいただける、プロの提案力が必要になります。

今回は、かなり長くなりましたが、最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

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